第48話 原因不明の呼吸困難 | 佐藤政大 公式サイト

最悪の状況から脱してようやく一安心かと思った矢先、なぜか睡眠中に呼吸困難や激しい動機に陥るようになりました。

「思うように呼吸ができない!」。あまりの息苦しさ、不安、恐怖で目が覚めてしまう状況が、毎晩のように続きました。こんなことは生まれて初めてです。僕は呼吸器系の病気を疑い、近くの耳鼻咽喉科を受診しました。

ですが検査を受けても結果に異常はなく、念のため脳外科での検査を薦められたのです。しかし脳外科での検査でも原因がわからず、今度は「内科に行くように」と言われました。僕はその通りに内科を受診したのですが、やはり身体に異常はありません。内科の医師からは「過呼吸(過換気症候群)や睡眠時パニック発作の可能性を疑いがある」ということで、次は心療内科の受診を推奨されました。

いくつもの医療機関をたらい回しにされ、ほとほと疲れ果てていましたが、ますます症状はひどくなるばかり。そんな折り、スクールの近くに心療内科のある病院があることを聞いた僕は、藁にもすがる思いで足を運んだのです。

まずは身体の状態を確かめるために血液検査、心電図、脳波、MRI、CTなどの検査を行いましがたが、やはり異常が見つかりません。そこで心療内科医によるより詳細な問診を受けて原因を推察してもらったところ、「パニック障害」との診断結果が下されました。

「身体の病気かと思っていたのに、心の病(やまい)だったとは……」。自分でも驚く診断結果でした。

それまでの人生経験からメンタルには自信がありました。しかしそんな僕でも、このところの環境の変化、不安定な経営、責任の重さなどのプレッシャーなどからストレスは最高潮に達していたのでしょう。どうやらそれによる睡眠不足からパニック障害を起こしていたようです。「確かにここしばらく、きちんと眠れていない」。収入の確保、給料や経費の支払い、将来への不安、その対策。いろいろ考えていると目が冴えてしまって眠れなくなってしまうのです。

医師からは「まずはしっかり眠ってください」と、睡眠薬を処方してもらいました。

すると熟睡できるようになり、症状も落ち着きました。「大丈夫だ、眠れる」。そう思った時、ふと我に帰ってハッとしました。「あの苦しい症状がまた起きるのではないか」という不安から睡眠不足になり、また新たな発作を引き起こす、という悪循環だったことに気づいたのです。原因がわかればなんてことはありません。

単に自分で自分にプレッシャーを与えていただけだったのです。試しに薬無しで眠ってみたところ、不安が解消されたせいか安眠できるようになり、案の定 呼吸困難に陥ることもなくなったのでした。原因も解決方法も自分の中にあったなんて。そう思うと、なんだか無駄に苦労したような気持ちになったものです。

 

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